2020年11月19日
大都市協が人事主管者会議(局長会議)に申し入れ
大都市労連連絡協議会(大都市協)は11月19日(木)、大都市人事主管者会議(局長会議)に対し、給与改定等に関する以下の「申し入れ」について、大都市協を代表して当番都市である大阪市において申し入れを行った。
本年の人事院勧告・報告は、新型コロナウイルス感染症の影響により、一時金と月例給が時期をずらしての勧告・報告となったことから、一時金について大都市協は10月28日に申し入れを行っている。
2020年11月19日
大都市人事主管者会議
局長会議 様
大都市労連連絡協議会
申し入れ書
日頃から、大都市職員の賃金・労働条件改善に尽力されている貴職に敬意を表します。
さて、10月28日の月例給に関する人事院報告は、民間給与との較差が極めて小さく、適切な改定が困難であることから改定を行わないとの報告となりました。先に勧告された一時金の引下げは、コロナ禍における民間実勢を反映したものとはいえ、新型コロナウイルスの感染拡大に対し、住民の命と暮らしを守るために職務に奮闘している職員の努力を踏まえると、容認できるものではありません。また、月例給については改定を見送りとしていますが、一時金が引下げとなることを踏まえると、職員の生活改善には結びつかず、納得できないものと言わざるを得ません。
長時間労働の是正については、業務の合理化等を進めてもなお恒常的に長時間の超過勤務を命じざるを得ない職域においては、業務量に応じた要員を確保する必要があるとしており、職員の健康・安全やワーク・ライフ・バランスの確保のためにも、月45時間、年360時間以内の上限規制を遵守することが求められます。
臨時・非常勤職員の処遇の確保については、常勤職員との権衡をより確保し得るよう取り組むとともに休暇についても必要な検討を行うにとどまり、病気休暇の有給化や生活関連手当などへの言及もなく、均等待遇とは程遠い不十分なものと言わざるを得ません。同一労働・同一賃金の原則を推進するため一層の改善が必要です。
雇用と年金の接続については、高齢層職員の能力及び経験の本格的な活用に向けて、定年を引き上げるための措置が早期に実施されるよう改めて要請するとしています。各都市においては実態を踏まえた対応を図る必要があると考えます。
各都市において人事委員会から勧告がされていますが、地方公務員の給与については地方自治の本旨に基づき、地方自治体が自主的・主体的に決定すべきであり、労使間の十分な交渉・協議を通した自主的な給与決定を尊重するべきです。貴職におかれましては、政府、総務省の不当な圧力に屈することなく、地方自治の本旨を貫く姿勢を堅持し、下記事項の実現を強く求めるものです。
記
以上
大都市人事主管者会議(局長会議) ただ今、大都市労連連絡協議会の皆様から申し入れをお受けしたので、慣例に従って、今年度、会議の当番都市である大阪市から代表してお答えする。
回答に先立ち、新型コロナウイルス感染症に関し、職員の皆様には、様々な局面で尽力いただいていることに心から感謝を申し上げる。
皆様も承知のとおり、地方自治体を取り巻く情勢は引き続き厳しいものがある。こうした中、私ども地方公務員の給与等の勤務条件については、各方面から強い関心が寄せられているところである。
このような状況の下、令和2年の給与改定等に関する申し入れを受けたところであるが、これについては各都市それぞれに事情もあるので、今後、各都市において対処してまいりたいと考えている。
大都市労連連絡協議会の皆様におかれては、ただ今申し上げた状況について、御理解いただくよう、よろしくお願いする。
以上