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更新日:2020年10月30日

2020年大阪市人事委員会勧告(一時金)

【市人事委員会】
一時金0.05月分の引き下げを勧告
引き下げ分は期末手当で調整
【市労連】
コロナ禍での職員の奮闘を踏まえているとは言い難い
会計年度任用職員の処遇悪化につながり不満

 大阪市人事委員会は10月30日、「職員の給与に関する勧告」を行った。コロナ禍の影響から、一時金のみの勧告となった。勧告内容は、0.05月分の引き下げ改定となる。引き下げ分については、期末手当で調整される。

 市労連は勧告に対し、コロナ禍における職員の奮闘を踏まえているとは言い難いとし、引き下げ分を期末手当で調整することについて、会計年度任用職員の処遇悪化につながるものであり不満が残るとした。

 また、月例給を含む報告・勧告については、四囲の状況から理解するとしつつも、交渉期間を十分に確保できるよう、勧告時期について考慮するよう改めて要請した。

行政委員会事務局長 本日、市長及び市会に対して「職員の給与(特別給)に関する報告及び勧告」を行いました。

 これらの内容については、部長から説明申し上げます。

任用調査部長 はじめに、本年は新型コロナウイルス感染症の感染拡大による影響により、職種別民間給与実態調査が二段階での実施となり、先行調査を行いました特別給につきまして、本日先行して勧告を行ったところです。

 本年の特別給の改定についてですが、民間の支給割合は4.43月分という調査結果であり、本市職員の支給月数4.50月を0.07月分下回っております。

 勧告月数は、国や他都市と同様に、0.05月単位で決定しており、また小数点第2位は2捨3入・7捨8入するため、4.43月分では4.45月分となります。

 そのため、本市職員の期末・勤勉手当の支給月数4.50月分との差は0.05月分となり、引下げに当たっては、民間における考課査定分の支給状況等を踏まえ、人事院勧告に準じ、期末手当の年間支給月数を0.05月分引下げて、4.45月分とすることを勧告しております。

 なお、再任用職員については、国との均衡を考慮し、改定する必要はないと判断いたしました。

 特別給では、平成22年以降10年ぶりの引下げ改定の勧告となります。

 改定の実施時期についてですが、特別給について、本年12月期の期末手当は、改定条例の公布日から実施することを、令和3年6月期以降の期末手当は令和3年4月1日から実施することを勧告しております。

 勧告に基づく職員給与の試算でございますが、勧告どおりに改定が実施された場合、本委員会の試算によりますと、行政職職員の平均年間給与額は19,537円減少となります。

 以上が本年の特別給に係る報告・勧告の概要です。

組合 人事委員会におかれては、平素より私たちの賃金諸条件等の維持・改善に尽力いただいていることに敬意を表しておく。

 さて、ただ今説明された本年の「職員の給与に関する報告及び勧告」の内容について、市労連の考え方を申し上げる。

 本年はコロナ禍の影響から、一時金についてのみ先行して勧告が行われ、その内容は年間支給月数について0.07月分民間が下回っているとの説明があった。

 改定にあたっては、年間支給月数を0.05月分引き下げて、年間支給月数を4.45月分とするとの勧告がされた。コロナ禍において市民の生活と生命を守るため、自らの不安を顧みず、職務に奮闘している職員の努力を踏まえているものとは言い難い。また、この間の改定では、勤勉手当を引き上げとしてきたにも関わらず、今回は引き下げの調整を期末手当で行うとの内容であるが、本来、コロナ禍の影響により、生計費が一時的に増大する時期を踏まえれば、生活を補給するという性格を有する期末手当を改定すべきではないと認識するところである。さらに加えれば、国の非常勤職員には勤勉手当が支給されていることや、常勤職員との権衡の観点から、地方における会計年度任用職員の処遇悪化につながるものであり不満の残るところである。

 市労連として、今回の一時金のみの勧告に関する考え方は以上であるが、月例給を含む勧告・報告について一言申し上げる。この間、市労連として交渉の期間を十分に確保するため勧告時期を早めるよう要請をしているところである。四囲の状況から、人事委員会の作業が非常に困難であることは理解しているが、28日には、月例給に関する人事院勧告が行われたことを踏まえ、大阪市においても、本年はできる限り交渉期間を確保するということを踏まえ、人事委員会として勧告時期を考慮すべきであることを改めて強く要請しておく。

 私たちを取り巻く環境が引き続き厳しいことは認識しているが、コロナ禍にあって、市政の発展と市民サービス向上のため、昼夜を問わず懸命に働く組合員の職責と努力を十分に受け止めた勧告を行うよう重ねて要請しておく。

人事委員会委員長 ただいま、市労連の皆様の特別給に係る報告・勧告の内容に関する考え方、及び月例給を含む勧告・報告について、お聞きしました。

 報告においても言及しておりますが、本年の月例給については、別途必要な報告及び勧告を行うこととしております。また、各種給与調査結果等の報告及び人事管理制度・給与制度等の課題に関する意見について、月例給に係る給与報告・勧告の際に申し述べる予定です。

 本委員会としましては、これまでと同様に、中立かつ公正な第三者機関として、法に定められた責務を誠実に果たしてまいりたいと考えております。

以 上

 

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