更新日2018年11月13日
2018年賃金確定・年末一時金闘争第2回対市団体交渉
市労連は、2018年の「賃金確定・年末一時金」問題について、11月9日(金)午後7時から幹部集会をヴィアーレ大阪で開催し、2018年賃金確定・年末一時金闘争を最後まで闘い抜くことを確認し、7時40分から三役・常任合同会議、11月13日(火)午前9時からの闘争委員会にて協議を行い、同日午前9時45分から第2回対市団体交渉を行った。
団体交渉で市側は、月例給の公民較差453円を、人事委員会勧告どおり、行政職給料表では1~4級の初号付近を1,500円又は1,000円引き上げ、以降、改定率を逓減させて、40歳未満が適用される号給まで改定を行い、2018年4月1日に遡って引き上げ、その他給料表についても同様の考え方が示された。一時金についても、本年度12月期から0.05月分引き上げ、年間の支給月数を4.45月とする回答を行った。また、初任給調整手当や夜間看護手当及び宿日直手当の改定についても示された。
しかしながら、幼稚園教員の給料表改定がなかったことや、若年層を中心とした初号からの配分や改定により、多くの給料表での最高号給部分や再任用職員について、プラス改定ができなかったことは不満が残る結果となった。
その他の項目や残る課題については、今後も引き続きの交渉・協議を確認してきた。
その上で、本日示された市側回答を市労連として基本了解し、各単組討議に付すこととするが、残る課題の交渉・協議については、市側の誠意ある対応を求め団体交渉を終了した。
人事室長 給与改定等については、10月12日に「賃金確定要求」の申し入れを受けて以降、限られた日程の中ではあるが、皆様方の合意を得るべく、年末手当と併せて、折衝を重ねてきたところである。
給与改定の実施時期、今後の条例改正の手続き等を考慮すると、ギリギリの日程であるので、まず、人事委員会勧告に基づく公民較差の解消に関連する部分について、具体的な実施内容の提案をさせていただきたい。内容については、担当課長から説明させていただく。
給与課長 それでは、はじめに、給料表の改定内容について、概略を申し上げる。今年度の公民較差に関する給与改定については、人事委員会からの勧告どおり、給与減額措置前の公民較差である453円、0.11%を解消するため、行政職給料表の引き上げを平成30年4月1日に遡及して実施することとしたい。その他の給料表の改定については、技能労務職給料表も含め、同様の取扱いとするが、幼稚園教育職給料表については改定を行わないこととする。
詳細な給料表の改定内容はお配りした資料に記載しているが、要点を申し上げると、行政職給料表については、今年度の公民較差は453円であるので、地域手当へのはね返り分を除いた391円が全体の平均改定額になるよう、初号付近を級によって1,500円または1,000円引上げ、以降改定率を逓減させていく改定を行った。
その結果が、資料に示した各級の平均改定額・改定率であるので、資料でご確認いただきたい。
技能労務職給料表については、行政職給料表との均衡を考慮して、行政職給料表1級から4級の平均改定率0.15%を用いて改定を行うこととする。こちらも初号付近を級によって1,500円または1,000円引上げ、以降改定率を逓減させていく改定となっている。
その他の専門職の給料表についても、行政職給料表での考え方に沿って改定することとする。
各給料表に共通する事項として、再任用職員の給料月額は、人事委員会勧告の趣旨を踏まえて改定は行わないこととする。それから、この間の、転任等による現給保障や、給料表の切り替えによる経過措置の適用を受けている場合は、他の職員との均衡を考慮して改定を実施することとする。
また、初任給に連動している任期付職員の給料月額、臨時的任用職員の給与の日額についても、改定することになる。改定額は資料のとおりであるので、ご確認いただきたい。
教育職給料表については、教育委員会事務局より説明する。
教育委員会事務局 教育職給料表の改定内容の要点を申し上げる。
行政職給料表との均衡を基本として、地域手当及び教職調整額へのはね返り分を除いた額、高等学校等教育職給料表においては、435円、小学校・中学校教育職給料表においては377円が全体の平均改定額になるよう、初号付近を級によって1,500円程度または1,000円程度引上げ、改定率を逓減させていく改定を行った。
その結果が、資料に示した各級の平均改定額・改定率であるので、資料でご確認いただきたい。
教育職給料表については以上である。
給与課長 給料表に関連しては以上である。
続いて、期末勤勉手当である。
期末・勤勉手当については、人事委員会勧告を踏まえ、年間で0.05月分を引き上げて4.45月分に改定し、本年度については12月期の勤勉手当を0.05月分引き上げ、来年度以降は6月期及び12月期の勤勉手当を0.025月ずつ均等に引き上げることとし、来年度以降の期末手当については、6月期及び12月期で均等とすることとする。
また、年末手当の支給については、各単組からの申し入れを受けた後、市労連との統一交渉として取り扱ってきたところである。この間の協議内容を踏まえ、詳細の回答をさせていただく。
まず、再任用職員以外の職員についてであるが、期末手当は1.375月とする。勤勉手当については原資を0.95月としたうえで、昨年度の人事考課における相対評価区分に応じ、第1から第3区分の職員には0.95月プラス割増支給、第4区分の職員には0.906月、第5区分の職員には0.862月を支給する。
割増支給の配分についてであるが、原資月数と第4・第5区分の月数との差にかかる原資は第1・第2区分の職員に2対1の割合で配分し、扶養手当にかかる原資は第1から第3区分の職員に6対4対1の割合で配分する。
なお、人事評価基準日である3月31日の級と勤勉手当基準日である12月1日の級が異なる職員については、懲戒処分等があった場合を除き、第3区分の月数とする。
次に、再任用職員についてであるが、期末手当は0.8月とする。勤勉手当は原資を0.475月としたうえで、昨年度の人事考課における相対評価区分に応じ、第1・第2区分の職員には0.475月プラス割増支給、第3区分の職員には0.475月、第4区分の職員には0.452月、第5区分の職員には0.428月を支給する。
割増支給の配分についてであるが、原資月数と第4・第5区分の月数との差にかかる原資は第1・第2区分の職員に2対1の割合で配分する。
次に支給日についてであるが、12月10日、月曜日とする。
なお、期末・勤勉手当の配分は以上のとおりであるが、具体の勤勉手当については、別紙のとおり予め算定した月数を基本とする。ただし、条例に定められている支給総額を超えないよう調整する場合があることにご留意いただきたい。
以上が年末手当についての私どもとしての精一杯の回答であるのでよろしくお願いする。
その他の諸手当については、医師に対する初任給調整手当を国並みに引き上げる改定を平成30年4月1日に遡及して実施したい。
夜間看護手当及び宿日直手当は、人事委員会からの意見を踏まえ、いずれも国と同額の改定を行うこととし、実施時期について、夜間看護手当は平成31年4月1日とするが、宿日直手当は、手当の性質上、給料月額との関連が深い手当であることから、平成30年4月1日に遡って改定する。
ここまでが人事委員会勧告実施に伴う給与改定の内容であるが、これらに伴う差額支給は、12月17日の給与支給日に行いたい。
人事室長 以上、人事委員会勧告の実施及び年内の清算を実施するに当たって、早急に決着すべき事項について、これまでの協議内容を踏まえた市側の考え方を申し上げた。
冒頭述べたとおり、今後の手続きを考慮すると、ギリギリの日程となっており、皆様方にはご判断をいただきたいと考えているので、何卒よろしくお願いしたい。
組合 ただいま、「2018年賃金確定要求」のうち給与改定及び年末一時金、及び諸手当に関する回答が市側から示されたところである。
市労連として、10月12日の第1回団体交渉の申し入れ以降、小委員会交渉において、人事委員会より勧告された公民較差を踏まえ、給料表及び年末一時金の早急な引き上げ改定実施を強く求めてきたところである。特に一時金については、組合員の期待も大きいことから、先行して決着させることも求めてきた。
しかしながら、市側は、人事委員会勧告を尊重するとしながら、国の動向や厳しい財政状況などを根拠に、検討中と述べるのみで、市側の方向性が示されないまま、この間の経過に基づき事務折衝において給料表作成に関する協議を行ってきた。そのような中、11月8日の第2回小委員会交渉で、人事委員会勧告の内容を踏まえた市側の基本的な方向性が明らかにされた。本日段階では、給与改定及び年末一時金などに関する市側回答が示されたが、人事委員会勧告時期の問題はあるとしても、市側が早期に意思決定を示さないことから、給与改定及び年末一時金の交渉に着手する時期がずれ込み、具体的な協議に要する期間が短くなった。まず冒頭、そのことについて、市側に対して指摘しておく。
その上で、市側回答についてであるが、人事委員会勧告に基づき給料表等を2018年4月1日に遡及して引き上げ、期末・勤勉手当についても、年間4.45月として本年度の12月期より引き上げることが示された。また、12月17日の給料支給日に差額支給を行うことも明らかにされた。
給与改定に関しては、技能労務職給料表も含むその他給料表についても、行政職給料表との均衡を考慮して引き上げ改定を行うことは当然のことと認識するが、幼稚園教員については改定がされなかったことや、人事委員会勧告で若年層を中心とした初号からの配分や改定を40歳までとする言及により、多くの給料表での最高号級部分や再任用職員について、プラス改定ができなかったことは不満の残るところである。
一方で、当初、給与改定の対象外としていた現給保障者についても、他の職員との均衡を考慮して改定を実施するとしたことは、今日時点の到達点として理解する。
今回、改定されなかった幼稚園教員については保育士とも合わせて、給与水準の回復を引き続き求めることとし、今回明らかにされなかった教職員の初任給の課題については、関係単組において誠意ある交渉を要請しておく。
市労連として、今回の給料表改定については、人事委員会の勧告に基づいた改定ではあるものの、これまでの交渉の積み重ねの結果であると認識している。また、公民較差が小さく改定原資が少ない中で、政策的な原資配分を求めてきたが、改定原資の配分は労使協議で決定していくことであり、次年度以降の給与改定の手法に関することも含めて、今後の課題として協議が必要と考えている。
一時金の引き上げは当然のこととして、0.05月引き上げ分を5年連続で勤勉手当に充てたことは、育児・介護に携わる職員などへの配慮を欠くものと言わざるを得ない。また、来年度より、夏期一時金と年末一時金の期末手当の配分を国と同様に均等としたことは、新規採用者へのマイナスの影響が生じることを指摘しておく。
諸手当に関しては、夜間看護手当については、国が本年4月改正を実施しているにもかかわらず、来年4月実施としているが、遅くとも、12月実施とすべきであり、市労連として指摘をしておく。宿日直手当については、4月遡及の引き上げは当然のことだが、従事する組合員の実態にてらして、さらなる改善について求めておく。
市労連として、2018年賃金確定要求のうち、本日段階で確認する内容としては、早急に条例改正が必要な給与改定及び一時金、諸手当に関する事項のみであり、本日示された市側回答を基本了解し、各単組討議に付すこととする。その上で、各単組の機関判断を行い改めて回答することとするが、それ以外の要求項目についても、組合員の勤務労働条件にかかわる重要な事項であることから、本日以降、引き続き、市側が誠意ある交渉・協議を行うことを求めておく。
人事室長 賃金確定要求においては、給与改定に関する項目以外にも、勤務労働条件にかかわる事項について多岐にわたって要求をいただいている。
引き続き協議し、合意に向けて誠実に対応してまいりたいので、よろしくお願いする。
以 上