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更新日:2014年4月1日

2014年統一賃金要求対市申し入れ

民間給与実態調査の手法は従来にあらためるべき!
人事院の「給与制度の総合的見直し」について問題点を指摘。

 市労連は、3月24日(月)、午後5時30分から市人事委員会に対して、以下の「2014年統一賃金要求に関する申し入れ」を行った。

 申し入れに際し、市労連は、財政悪化を理由に勧告の外で実施されている大幅な給与カットへの中止勧告を行わない人事委員会の姿勢や、「給与制度改革」で給与水準が大幅に引き下げられていることなどを指摘し、人事院が検討する「給与制度の総合的見直し」に翻弄されることなく、主体的な対応と、中立・第三者機関としての役割と責務を果たすよう求めた。

組合 それでは、ただ今より、2014年統一賃金要求を申し入れる。
 なお、具体的な内容については、書記長より説明する。

2014年3月24日

大阪市人事委員会
委員長 西村 捷三 様

大阪市労働組合連合会
執行委員長 上谷 高正

2014年統一賃金要求に関する申し入れ

 貴人事委員会におかれては、常日頃から私ども大阪市職員の賃金を中心とした勤務・労働条件の改善に尽力されていることに敬意を表します。

 さて、市労連は、昨年11月7日に大都市労連連絡協議会として、大都市人事委員会連絡協議会課長会議に対し、勧告(報告)の準備作業にあたり「大都市の諸事情が十分反映されたものになるよう」申し入れを行い、本年2月8日には、公務労協地公部会を通じて、全国人事委員会連合会に対し、「2014年度の給与改定に当たっては、民間賃金実態を正確に把握し、地方公務員の生活を改善するため、賃金水準を引き上げること」などの要求書を提出しました。

 加えて、3月19日には、大都市労連連絡協議会として、春闘期の要求として大都市人事主管者会議に対し、「2014年賃金引き上げ・労働条件改善に関する要求書」も提出してきました。

 人事院は、政府が「給与体系の抜本改革に取り組む」とした閣議決定したことを受け「給与制度の総合的見直しにむけた検討を進め、必要な勧告を行う」ことを明らかにし、現在2014勧告に向け検討を進めています。とりわけ、民間賃金の低い地域と全国の較差の差を踏まえて全国共通の俸給表水準を引き下げることが検討されています。

 貴人事委員会として、政治的・社会的圧力が一層強まる中での作業となりますが、あらためて、中立・第三者機関としての人事委員会の責任が問われていると認識しています。

 2014年春闘は、政府が「経済の好循環型実現に向けた政労使会議」を開催し、賃上げを含めて経済の好循環実現に向けた認識の共有化などを行う中、各企業においては粘り強い労使交渉が行われた結果、多くの企業では大幅なベア回答を引き出している状況にあります。

 大阪市においては、財政悪化を理由に独自給与カットが人事委員会勧告制度の外で継続され、さらに、「給与制度改革」などにより大幅な給料水準の引き下げが行われています。こうした事態は、労働基本権の代償措置である人事委員会勧告制度を空洞化させるものと言わざるを得ません。現在、組合員は厳しい生活を余儀なくされるばかりか、将来の仕事や生活に対する不安は増大し、モチベーションの低下は加速化している状況といっても過言ではありません。

 貴職におかれましては、精確な公民比較調査を行うとともに、調査データの活用方法については、精確な民間の給与実態と比較する点からも、従来の手法にあらためるべきであります。また、多くの課題がある賃金センサスについては、その解決がはかられないまま活用することは問題であります。人事委員会としての主体性と役割を十二分に果たされることを強く求めます。

 その上に立って、以下の2014年統一賃金要求を申し入れますので、要求事項の実現に向け最大限の努力を払われるよう要請します。

1 人事委員会が地方公務員の労働基本権を一部制約した代償措置として設立されている趣旨を踏まえ、勧告に際しては、労使合意事項、労使交渉の経過、組合の意見を十分尊重すること。

2 勧告内容にかかわる政府、総務省の不当な干渉に屈することなく、中立・第三者機関としての立場を堅持し、公平・公正な立場で作業を進めること。

 地域間格差の拡大と給与水準引き下げを目的とした「給与制度の総合的見直し」には、大都市事情を十分踏まえ、主体的な立場で対応すること。

3 勧告にあたり、地公法第24条第3項に規定する給与基準を考慮する場合、大都市における生活事情を正確に把握し、反映すること。その上で、給料表作成にかかわる内容は労使交渉による決定事項であり、具体的中身に踏み込まないこと。

4 民間給与実態調査及び公民給与の比較を行う場合は、合理的な方法を採るよう努めるとともに、下記の内容を踏まえて改善すること。

(1) 調査対象企業規模50人以上とした比較方法を改め、少なくとも以前の調査対象企業規模に戻すこと。また、民間給与実態調査の上下2.5%ずつを調査対象から除外する手法を従前の方法にあらためること。さらに、団体交渉によって賃金、労働条件を決定している事業所を対象とし、「会社更生法等の適用企業」は調査対象から除外すること。

(2) 比較対象職種は、国及び地方自治体の基幹職種である行政職(一)表関係業種とすること。

(3) 比較給与の範囲は、原則として公務員の基本給に相当する給与とすること。

(4) 比較にあたっては、年齢だけでなく経験年数を加味すること。

(5) 精確な公民較差を算出するため、春季賃金改定状況を把握した上で、積み残し事業所を追加調査し、追加較差を算出すること。

(6) 特別給については、調査・比較方法を改め、公民同一基準による精確な月数算定を行うこと。

(7) 賃金センサスについては、月例給や特別給における調査データのタイムラグや、実費弁償的な要素の強い通勤手当額を分離できないことなど問題が多いことから、ラスパイレス比較するためのデータとしては不適当であり活用しないこと。

5 新たな高齢者雇用制度の確立にあたっては、年金と雇用の確実な接続と生活できる給与水準を保障すること。特に、段階的定年延長が実現するまでの間は、再任用制度義務化による制度設計が急務であり、60歳以降も安心して働きつづけることができる雇用環境整備のため、本市の業務実態を十分ふまえた制度となるよう具体的に勧告すること。

6 2012年8月の給与制度改革に伴う大幅な給与水準見直しに関し、是正に向けた踏み込んだ対応を求めるとともに、勧告制度とは別個で行われている給料カットについて中止するよう勧告すること。また、50歳台後半層における昇給制度について、国とは異なる地方自治体の実態を踏まえ、人事院の動きに安易に追随せず、慎重に対処すること。

7 諸手当について、とりわけ住居手当は、地方公務員の住宅制度や大都市特有の住宅事情を踏まえた住居手当制度を確立するとともに、持ち家にかかる手当の精緻な調査を行うこと。また、地域手当については、本給繰り入れを基本に改善すること。

8 非正規労働者の増加が社会問題化する中、臨時・非常勤職員の処遇改善に関して、人事委員会として問題認識を持ち、可能な対応をはかること。

9 年間総労働時間1800時間を早期に達成するため、実効性ある超過勤務規制のための施策推進や年次有給休暇の取得促進、業務量に見合う人員確保策など、時間短縮に向けた具体的な方策を示すよう努めること。

10 女性の労働権確立、男女共同参画社会の実現に向け、仕事と家庭の両立支援策の充実が求められており、「次世代育成支援対策推進法」の行動計画の着実な実施に向けた対策を行うこと。

11 福利厚生について、各種制度、各種施設、支給などの実態を調査し、地公法42条の趣旨に適う制度構築に努めること。

12 私たちの意向を反映し、早期勧告に向けて努力すること。

以 上

 申し入れにあたって改めて指摘をしておく。

 大都市労連連絡協議会は、3月19日に大都市人事主管者会議に対して申し入れを行い、その中で、大都市に働く職員は厳しい今般の状況下にあっても、公共サービスを低下させることなく、責任を持って業務に従事しているとして「職員が不安なく業務に専念できますよう、大都市での生活実態を直視し、職員の生活防衛と改善に向けた要求の実現に尽力されるよう」申し入れている。

 統一賃金要求の中でも触れたが、昨年人事院が「給与制度の総合的見直し」を報告し、現在、今年の勧告に向けてその検討が行われていると聞き及んでいる。「給与制度の総合的見直し」については、本府省で働く国家公務員の給与引き上げのため、それ以外の国家公務員及び地方公務員の給与水準引き下げを狙っていることは言うまでもない。繰り返し申し上げるが、人事委員会として、こうした、国や人事院の動きに翻弄されることなく、大都市で懸命に働く職員の生活実態を踏まえ、主体的な対応を果たされるよう強く求めておく。

 市労連は、労働基本権制約の代償措置としての人事委員会勧告が、現行の公務員の賃金・労働条件決定制度である限り、それを機能させ、社会経済情勢の変化に対応した公務員処遇を確保することが、人事委員会としての使命であると考えている。

 その上で、この間の人事委員会勧告では、勤務労働条件にかかわる具体的な課題にまで踏み込み、労使交渉を制約する内容の勧告が行われたことや、2009(平成21)年度から、勧告制度とは別個で行われている「給料月額の減額措置」に関しても、中止する勧告を行わなかったことなど、貴人事委員会の対応は問題があると認識している。

 加えて、昨年の調査において、民間給与データの上下2.5%ずつを基礎資料から一方的に排除したことや、人事委員会自らも問題認識を持っているにもかかわらず、賃金センサスを活用して公民比較を行っているが、何ら問題解決もされないまま活用することは精確性に欠ける結果でしかないものと認識している。民間給与実態調査を行う際は、直ちに従来の手法で行うべきであり、賃金センサスを活用することは認められるものでない。

 市労連として、昨年の勧告が平均でマイナス4.19%、額にしてマイナス17,579円という国や全国的に見ても異例な給与引き下げ改定とする内容であり、極めて不透明な内容と言わざるを得ないことから、人事委員会に対して、情報提供の要請も行ってきたところである。

 人事委員会勧告制度が、公務員労働者の労働基本権制約の代償措置として実質的に公務員の賃金を規定していることを鑑み、大都市に働く職員の置かれている生活実態を十分精査され、貴人事委員会としての調査と作業が進んでいく過程で、市労連との連携を十分にはかりながら進めていただくよう求める。

監査・人事制度事務総括局 ただ今、2014年統一賃金要求に関する申し入れを受けたところである。

 人事委員会は、地方公務員法により、職員の勤務条件が社会一般の情勢に適応するよう勧告を行う機能を与えられており、本市給与勧告を行うにあたっては、これまでも、民間給与の実態を精確に把握するとともに、国・他都市の動向等を踏まえ、中立的な第三者機関としての役割を果たしてきているところである。

 いずれにしても、本日は申し入れを受けたところであり、内容等については、人事委員会に報告させていただく。

以 上


 

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