本文へジャンプしますcorner大阪市労働組合連合会
更新履歴主張・見解政策提言市労連とはごあいさつ市労連のはじまり組織体制お問い合わせ先用語集リンク集HOME

更新日:2013年3月26日

大阪府労働委員会による「労使関係に関する職員アンケート調査」事件の救済命令にかかる声明

大阪府労働委員会による「労使関係に関する職員アンケート調査」事件の
救済命令にかかる声明

 本日、大阪府労働委員会は、昨年2月に大阪市が行った「労使関係に関する職員アンケート調査」(以下、「アンケート調査」)が、労働組合法第7条第3号に該当する不当労働行為であることを認定し、今後このような行為を二度と繰り返さないように、市労連をはじめ関係組合に謝罪文を交付するよう救済命令を行った。

 橋下市長は、一昨年12月19日の市長就任以来、一貫して労働組合を敵視し、組合事務所退去、便宜供与廃止など不当労働行為を繰り返してきた。この「アンケート調査」はその端緒となるもので、労働組合があたかも不法な活動をしているかの如き印象を組合員及び市民に与え、組織の弱体化を狙ったものであった。

 市長の業務命令として行われた「アンケート調査」は、組合活動への参加の有無や政治活動などに関する回答を強制した内容であった為、市労連及び当該3単組は直ちに大阪府労働委員会へ不当労働行為救済申立てをおこない、申立て後10日という異例とも言える早さで、実効確保の勧告が出された。

 「アンケート調査」実施当初から、大阪弁護士会のみならず、日本弁護士会など法曹会からその違法性が指摘されており、大阪府労働委員会が下した命令は、言わば当然の結果と言えるもので、しかも、申立から1年余りで救済命令を決定したことは、通例と比べても早期の命令であり、労働組合への敵対視政策を早急に是正する必要があると判断したものとして、高く評価する。

 言うまでもなく、地方自治体で働く公務員が、民間企業で働く労働者と同じく憲法28条の「勤労者」にあたることは最高裁においても承認されている。

 府労委命令によって団結権の侵害はもとより、憲法に保障された思想信条の自由を侵害した「アンケート調査」の不当性は、名実共に明らかとなった。橋下市長及び大阪市は、日本国憲法と労働組合法を遵守し、直ちに府労委命令を履行するべきである。

 大阪市労連と加盟単組は、今回の「アンケート調査」以外にも、労働委員会へは組合事務所退去と団体交渉拒否、組合費チェックオフ廃止にかかる5件の救済申立、また大阪地裁へは組合事務所使用不許可処分取り消し、「アンケート調査」強制に対する慰謝料請求という2件の訴訟を起している。橋下市長が回答を強制した「アンケート調査」が違法であると、準司法機関が初めて認定したことにより、他の事件、訴訟においても、組合側の勝利に向けた展望を切り拓くものと期待する。

 我々は、労働組合に対する不当な攻撃には、毅然として立ち向かうことを改めて内外に明らかにするとともに、健全な労使関係が築かれるまで引き続き連合大阪に結集し、市労連各単組一致団結して取り組むことをここに表明する。

大阪市労働組合連合会
自治労大阪府本部
2013年3月25日

 

copyright 2005- 大阪市労働組合連合会