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更新日:2011年9月12日

勧告に際し、組合の要求主旨を十分に受け止め、最大限の努力を要請!
人事院勧告の十分な分析と安易に追随することなく組合との誠実な協議を求める

 市労連は、9月7日(水)午前10時から三役・常任合同会議を開催し、今年度の勧告の状況や課題、対応について協議した。

 そして、同日午後4時30分から、大阪市監査・人事制度事務総括局長に対して、2011年の大阪市人事委員会勧告に向けた「申し入れ」を行った。

 交渉の中で市労連は、市人事委員会に対し「勧告に向けた基本姿勢、調査作業の進捗状況と特徴」などについて明らかにするよう求めながら、さらに、東日本大震災の影響等により国の勧告が出されていない中で、「現在調査結果の集約作業中と考えるが、震災の影響でどのような調査結果が出るのか予想できないことから、精確な分析と慎重な取り扱い」「この間の労使合意事項や労使交渉の経過、及び組合側の意見を十分に尊重するとともに、引き続き、組合との誠実な協議」を申し入れた。

 また人事委員会勧告の時期については、「人事院勧告が9月下旬に行われると見込まれており、人事院勧告後、速やかに本市人事委員会勧告を行うことができるよう、努力してまいりたいと考えているので、ご理解を賜るようお願い申し上げる」に止まった。

組合 2011年の大阪市人事委員会勧告に向け「申し入れ」を行う。

 市労連は、去る4月18日に市長に対して「2011年統一賃金要求」を申し入れるとともに、同日、貴人事委員会に対しても申し入れを行い、月例給及び一時金が大幅に減額されている実情を鑑み、私たちの賃金要求の主旨を踏まえながら、労働基本権制約の代償措置としての機能を発揮するよう要請してきた。さらに、この間の交渉において申し上げてきたが、労使交渉を制約するような勧告内容は問題があるとともに、官民の給与実態を精確に把握し反映させる立場からすると、むしろ勧告内容に反して給料月額の減額措置が行われている実態こそ、問題にするべきと認識している。改めて、中立機関としての独立性を堅持しつつその職責を果たされるよう申し上げておく。

 さて、本年の春季生活闘争は、日本経済が堅調な輸出に支えられ、回復の兆しを見せていたものの、3月11日に発生した東日本大震災の影響から、先行きが不透明な中での取り組みとなった。その結果をみると、全体としては賃金カーブ維持分を確保した上で、一部の組合でベースアップを獲得する結果となり、一時金についても昨年を若干上回る水準を獲得している。一方で中小企業の妥結結果を見れば、昨年と比べても若干の増と厳しい状況となっている。さらに、東日本大震災により東北3県を中心に多くの企業が被災、さらに福島第一原発事故のさまざまな問題が景気回復に大きく影響しているなど、依然として先行き不透明な日本経済の下、あわせて東日本大震災の影響により失業率のさらなる悪化が懸念されており、雇用不安の増大や所得格差の拡大・固定化が進むことによって、雇用や賃金のあり方が大きく変化することは、結果的に私たち公務員の給与・労働条件にも大きく影響を与えている。

 私たちの賃金は、連年に亘るマイナス勧告に加えて、給料月額の減額措置によって大幅な年収減を余儀なくされ、社会保障費の増大や住宅費・教育費等が日常生活に重くのしかかり、組合員の生活実態は極めて厳しい状況となっている。そうした組合員が置かれている厳しい実情を十二分に踏まえた勧告を行うよう、過日の申し入れの際にも申し上げてきたところである。

 このような状況の中、人事院は、例年5月1日から行っている民間給与実態調査を、東日本大震災による甚大な被害等を踏まえて見送っていたが、6月24日から8月10日にかけて東日本大震災による被害が大きい岩手県、宮城県及び福島県に所在している事業所については、調査対象から除外して実施することを明らかにした。現在調査結果の集約作業中と考えるが、震災の影響でどのような調査結果が出るのか予想できないことから、精確な分析と慎重な取り扱いを求めておく。

 さらに、国家公務員に対して政府は、東日本大震災の復興財源の一部として、月例給と一時金を10%削減とする国家公務員給与特例法を提案し、公務員連絡会と真摯な交渉の下、月例給5%〜10%、一時金10%を2013年度末まで給与削減することについて合意した。

 これは、2013年から始まる自律的労使関係制度を前提として、政府と公務員連絡会との労使間で賃金・労働条件について主体的に交渉・合意したものであり、本来あるべき姿を先取り的に実施したものと認識している。人事委員会の役割は十分認識しつつも、これまでも指摘してきたように労使交渉に影響を及ぼす内容まで踏み込むべきではないことを敢えて申し上げておきたい。

 さらに高齢期の雇用問題については、人事院は2010年度中に行うとしていた意見の申出を先送りし、本年の人事院勧告とあわせて申出を行うこととしている。貴人事委員会においても、昨年の報告・勧告の中で、高齢期における職員の活用として、高齢期における職員の本市組織にふさわしい活用方法の検討や、採用から退職までの人事管理全体の見直しの必要性について言及したところである。

 国からの意見の申出は未だに出されていないが、市労連としても高齢期の雇用問題は、大きな課題としてとらえており、本市のこれまでの再任用制度や再雇用制度を十分に踏まえるべきである。

 現在、貴人事委員会としても本年の勧告に向けた作業の集約段階と認識しているが、本市勧告に際しては、これまでの市労連の要求主旨を十分に受け止め、最大限の努力を払われるよう強く要請するとともに、賃金・労働条件の決定は、あくまでも労使の交渉による合意が基本であり、大阪市における労使交渉経過を十分踏まえるべきである。

 私たちは、9月下旬に出されようとしている人事院勧告内容の十分な分析は勿論のこと、人事院勧告に安易に追随することなく、他都市人事委員会の動向にも注視しながら、大阪市職員の生活実態を考慮して作業を進めるよう求めておく。さらに、この間の労使合意事項や労使交渉の経過、及び組合側の意見を十分に尊重するとともに、引き続き、組合との誠実な協議を求めておく。

 その上で、申し上げた点を踏まえて、本年の勧告に向けた基本的な姿勢、並びに本年の調査作業の進捗状況と特徴点、さらに現時点で予定されている本年の勧告時期についてお聞かせ頂きたい。

人事委員会  本年の給与勧告に向けての作業については、公務員給与を取り巻く諸情勢や民間の給与、勤務条件などを踏まえ、市労連の皆様方の申し入れの趣旨を十分認識し、取り組んできたところである。

 まず、人事委員会の給与勧告に向けた基本姿勢についてであるが、人事委員会としては、勤務条件条例主義のもと、労使が勤務条件について交渉を行い合意することは、職員の自らの勤務条件に対する納得性を高めるとともに、職員の士気を高め、ひいては市民サービスの向上にも資するという観点から重要なものと認識している。

 一方、人事委員会は、職員の労働基本権が制約されている中で、その代償措置として、地方公務員法に基づき、給与その他の勤務条件について、適切な勧告を行うべき機能を担っており、中立・第三者機関として、人事委員会勧告に対する市民からの信頼を一層向上させるため、その役割を適切に発揮し、勧告の内容等について、これまで以上に説明責任を果たすことが求められているところである。

 これら法の規定及び人事委員会の役割・責務のもと、市内の民間企業従業員の給与と本市職員の給与とを均衡させることを基本としつつ、本市の給与制度が、国や他都市の状況、地方公務員法に定められた給与決定の諸原則の観点から、適切なものとなるよう勧告している。

 なお、現在、本市では昨年の人事委員会勧告の内容を超える給与減額措置が実施されているが、人事委員会としても人事委員会勧告制度の趣旨とは異なる給与支給状況にあることは認識しており、給与減額措置にかかる条例意見照会に際しては、意見を付してきたところである。

 次に、本年の調査作業の進捗状況と特徴点であるが、本年の民間給与実態調査は6月24日から8月10日にかけ、人事院及び大阪府人事委員会等と共同で、企業規模50人以上の市内386民間事業所を対象に行ったところであり、現在、その集計作業を進めているところであるが、民間給与を取り巻く環境については、厳しい状況もみられるところである。

 給与制度については、職員がより一層意欲と能力を発揮できるバランスのとれたものとなるよう検討を進めていく旨、昨年の勧告時に言及を行ったところであるが、本年についても、職務給の原則を徹底し、人事委員会の説明責任を果たす観点から検討を進めている。給料表構造については、引き続き昇給カーブのフラット化の推進について検討することや、各級の給料水準にメリハリをつけたより職務給の原則に適った給料表構造へ転換していくことなど、給料表のあり方について研究していく必要があると考えている。

 諸手当については、昨年の勧告時に言及した係長級以下の職員の勤勉手当基礎額から扶養手当月額等を除外し、勤務成績に応じた割増支給の原資とすることについて、再度言及することを検討している。また、民間及び他都市の状況も踏まえ、持家に係る住居手当の存廃も含め、住居手当全体のあり方について研究検討を進めていく必要があると考えている。

 また、柔軟性に富んだ活力ある組織づくりに向けて取り組むことが重要であると考えており、戦略的かつ計画的な人材の確保や人材の育成、人事評価制度などについて、国・他都市の動向にも留意しながら、検討していく必要があると考えている。

 さらに、誰もがいきいきと働くことのできる職場環境の整備のための取り組みを推進していくことが重要であると考えており、適切な勤務時間管理と超過勤務の縮減に向けた取り組み、両立支援の推進やメンタルヘルス対策の推進などについて検討していく必要があると考えている。

 特に本年においては、平成25年度に60歳を迎える職員から、年金支給開始年齢が現行の60歳から段階的に引き上げられることに伴う、高齢期における職員の活用にかかる課題が非常に重要であると考えており、人事院の意見の申出の内容も踏まえつつ、60歳以降の職員の雇用確保策や、人事管理及び給与制度の見直しなどについて、本市組織にふさわしいものとなるよう、研究検討していく必要があると考えている。

 勧告の日程については、人事院勧告が9月下旬に行われると見込まれており、人事院勧告後、速やかに本市人事委員会勧告を行うことができるよう、努力してまいりたいと考えているので、ご理解を賜るようお願い申し上げる。

以 上

 

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