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2014年12月15日

「技能職員等の早期退職特例制度について」第1回対市団体交渉

2年間に限り、加算割合を上乗せし、
40歳台まで拡大
退職後の生活設計において極めて重要な課題
引き続き詳細な説明を求める

 市労連は、12月15日(月)午前9時30分から三役・常任合同会議を開催し、「技能職員等の早期退職特例制度について」の市側対応と今後の交渉・協議の進め方などについて協議し、午前11時から開始された「給料月額の減額措置」の団体交渉終了後、引き続き団体交渉に応じた。

 団体交渉で市側は、本市の職員数は、依然として他都市水準より多い状況であることから、人員削減を着実に進める必要があり、このことから、技能職員等を対象とした新たな早期退職特例制度を実施したい旨の提案がなされた。

 具体的には、対象職種については技能職員、管理作業員及び給食調理員とし、対象職種のうち、9月末及び3月末退職者で、それぞれ退職日の原則3か月前までに所定の退職願の提出を行った場合に限るとすること。早期退職加算割合については、新たに国の制度(45歳の職員に対して45%の加算)及び民間企業の早期退職募集の事例を参考に、本市の職員数の多い層に対し、年齢に応じて割合の設定を行い、支給率については、40歳から49歳の職員については、現行、普通退職の支給率が適用されるところであるが、50歳以上の職員との均衡を考慮して、定年退職の場合と同じ支給率を適用することとし、実施期間については平成27年度及び平成28年度の2年間とすることを示した。

 この提案を受け、市労連は、あまりにも唐突な提案であり、なぜ、対象者を技能職員、管理作業員及び給食調理員に限定しているのか疑問であることと、年齢についても、40歳台の組合員は、各所属でも中心的な存在であることから、現場段階で混乱をきたす可能性を示唆し、また、市政改革プランを推進し、民営化等に伴って分限免職も視野に入れているのであれば大いに問題であると市側姿勢を指摘し、退職手当については、組合員の退職後の生活設計において、極めて重要なものであることから、慎重に交渉を行っていくこととするが、退職勧奨とならないよう特に注意を払う必要があるとの認識を示した。

 市側が小委員会交渉を通じて協議を行い、1月中旬をめどに交渉を進めていくことを明らかにしたことを受け、市労連は、本提案について、本日段階の市側提案として受け止め、今後、小委員会交渉等にて引き続き詳細な説明を求めていくこととして、団体交渉を終了した。

市側(人事室長) ただいまより、技能職員等の早期退職特例制度について提案させていただく。

提案書手交

 本市の職員数は、依然として他都市水準より多い状況があることから、市政改革プランの取り組みを推進し、人員削減を着実に進めることが必要である。

 また、市政改革プランにおいて、「民間でできることは民間に委ね、事務事業の民間や地域への開放による地域経済の活性化や雇用の創出」を掲げているところである。

 これらのことから、技能職員等を対象とし、期間を限定した早期退職特例制度を、国制度や民間企業の取り組みを踏まえ、次のとおり実施したい。

 詳細は給与課長より説明を行う。

市側(給与課長) それでは提案書をご覧いただきたい。

 技能職員等の退職手当について、期間を限定した早期退職特例制度を設ける。

 まず、対象者であるが、対象職種については、技能職員、管理作業員及び給食調理員とする。対象職種のうち、それぞれ、退職日の原則3カ月前までに所定の「退職願」の提出を行った場合に限るものとする。

 内容について、まず「加算割合」についてであるが、現行制度では、50歳について20%の加算があり、以降1歳につき2%減じていく制度となっているところであるが、新たに、本市の職員数の多い層に対して、国の制度(45歳の職員に対して45%の加算)及び民間企業の早期退職募集の事例を参考にして、加算割合の設定を行った。

 具体的には、特例制度では、40歳から52歳については45%、以降53歳から57歳までは5%ずつ減じ、58歳については10%、59歳については2%、60歳については加算なしとする。

 次に「支給率」についてであるが、40歳から49歳の職員については、現行、条例別表第1に定められている「普通退職」の場合の支給率が適用されるところであるが、50歳以上の職員との均衡を考慮して、条例別表第3に定められている「定年退職」の場合と同じ支給率を適用することとする。

 実施期間についてであるが、平成27年度及び平成28年度の2年間とする。

 提案内容については以上である。

市側(人事室長) なお、今後小委員会交渉などを通じて協議を行い、1月中旬を目途に交渉を進めていきたいと考えているので、よろしくお願いする。

組合 ただ今、市側より、技能職員等の早期退職特例制度についての提案がされたところであるが、率直に申し上げて唐突な感は否めない。

 今、提案を受けたところであり詳細についてはこれからの交渉・協議となると思うが、まず、対象者を技能職員、管理作業員及び給食調理員に限定しており、何故、この時期にましてや対象者を限定しての提案なのか疑問である。これまでの経過からすると、本来このような制度は全市的な運用だと認識する。

 また、年齢についても、これまでの早期退職者優遇制度と比べて40歳からとなっており、大幅に範囲が広がっている。40歳台の組合員は、各所属でも中心的な存在であることから、現場段階での混乱をきたす可能性もある。また、40歳台にかかわらず多くの早期退職希望者がでれば、市民サービスへの悪影響も危惧されるところであり、慎重に検討すべきである。

 先程の市側提案で、市政改革プランを推進し、人員削減や事務事業の民営化について述べられたが、民営化等に伴っての分限処分も視野に入れているのであれば大いに問題である。

 一方で、大阪市は、段階的な公的年金の引き上げによる雇用と年金の接続として、再任用制度の活用によって対応をはかるとしているが、市労連も当面の間の取り扱いとしてその事を踏まえてこの間、交渉を行ってきた経過もある。早期退職者を推進するような今回の提案は、そのような方針と逆行するものである。

 退職手当については組合員の退職後の生活設計において、極めて重要なものであることから、市労連としても慎重に交渉を行っていくこととするが、実施期間が2年という短期間であることから、退職勧奨とならないよう特に注意を払う必要があると認識する。

市側(人事室長) ただ今、委員長から様々なご指摘をいただいたところであるが、私どもとしても皆様方にご納得いただけるよう、今後の交渉の場で十分に説明を行い協議を進めてまいりたいと考えているので、引き続きよろしくお願いする。

組合 先程も申し上げたが、本提案については、引き続き詳細な説明を求めなければならないと認識する。本日段階としては市側提案として受けとめ、今後は小委員会交渉等にて協議を行っていくこととする。

以 上

技能職員等の早期退職特例制度について

 本市の職員数は、依然として他都市水準より多い状況があることから、市政改革プランの取り組みを推進し、人員削減を着実に進めることが必要である。

 また、市政改革プランにおいて、「民間でできることは民間に委ね、事務事業の民間や地域への開放による地域経済の活性化や雇用の創出」を掲げているところである。

 これらのことから、技能職員等を対象とし、期間を限定した早期退職特例制度を、国制度や民間企業の取り組みを踏まえ、次のとおり実施したい。

1 対象者

 技能職員、管理作業員及び給食調理員のうち9月末及び3月末退職者(それぞれ、退職日の原則3カ月前までに所定の「退職願」の提出を行った場合に限る。)

2 内容

(1) 加算割合

退職年齢に応じ、次のとおりとする。

【現行制度】

年齢 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60
加算割合(%) 20 18 16 14 12 10 8 6 4 2 0

【特例制度】

年齢 40~50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60
加算割合(%) 45 45 45 40 35 30 25 20 10 2 0

(2) 支給率

 40歳から49歳の職員に対しても、条例別表第3の支給率(定年率)を適用する。

3 実施期間

 平成27年度及び平成28年度

 

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