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2013年1月17日

勤務条件制度等の見直し及び退職手当見直し問題
 並びに雇用と年金の接続に関する申し入れ

第1回団体交渉 議事録

市側 本市においては「市政改革プラン − 新しい住民自治の実現に向けて − 」において示しているとおり、市民の信頼を高め、市民のための組織に変えていくため、民間並みを基本とする人事制度の構築に向けて抜本的な見直しを行うこととしている。

 今般、職員の勤務条件制度について、平成22年度に国家公務員の勤務条件を基本に民間状況も踏まえた改正を行った大阪府の制度を参考に、特別休暇、職務免除の改正・廃止等を実施したい。

 病気休暇・病気休職制度については、公務能率の向上、職員の適切な健康管理及び制度の悪用・濫用防止を図る等の服務規律確保の観点から厳格化を図っていく必要があるため、民間状況も踏まえ、市民からの信頼を高める厳格な制度の構築に向けて抜本的な見直しを行いたい。

 次に、期末・勤勉手当の支給制限等については、平成9年度の国の制度導入と併せて本市も導入してきた。

 今般、期末・勤勉手当について、支給方法の適正化を図るとともに、市民からの理解をより一層得られるものとするため、懲戒免職処分相当などの非違行為を行ったことが明らかな職員に対し、一時差止め、不支給決定の適用範囲の拡大を行うこととしたい。

 次に、退職手当であるが、国においては、人事院による「平成23年民間企業退職金実態調査」の結果を踏まえ、退職手当支給水準の官民較差を解消するため、平成25年1月1日より退職手当の支給水準を引き下げることとしたところである。

 本市においては、平成16年3月に支給率の見直しを行っているところであるが、今回の国における支給率引き下げにあわせて、退職手当制度を基本的に国に準じるとともに、本市の財政状況を踏まえて改正を行いたい。

 提案内容については、それぞれ、所管課長よりご説明申し上げる。

 なお、同じ支給区分・勤続年数であっても、支給率が国より上回っている部分いわゆる中ぶくれがあるので、あわせてこれについても解消したい。

 今回の提案にあたり、3月末退職者の早期退職加算について、例年は退職願の提出期限を12月28日までとしているところであるが、平成25年3月末退職者については、今回限りの措置として、2月15日まで期限を延長することとしたい。

 詳細については以上であるが、本提案は、市長部局、水道局、病院局及び教育委員会の共同提案としている。

 何卒ご理解、ご協力のほどお願い申し上げる。

組合 ただいま、市側より勤務条件制度及び退職手当の見直しについて提案を受けた。具体の交渉に入る前に、まず市側の基本姿勢について質したい。

 この間の我々労働組合に対する市側対応は、「職員基本条例」制定に伴う勤務条件に関する課題や、昨年8月に実施された給与制度改革に伴う課題、加えて「大阪市労使関係に関する条例」制定に伴う交渉課題などに関わり、一部を除き労使合意のないまま議会に関連条例を提案し成立させるなど、極めて問題かつ不法・不当な態度を続けていると言わざるを得ない。「労使関係を正常化する」と一方で公言しながらも、正常な労使交渉すらできていない実態を作り出しているのは市側自身であり、一方的に市側の考えを押し付けるその手法は、決して容認できない。

 勤務労働条件をはじめ労使交渉課題については、我々との十分な交渉・協議を踏まえた労使合意という、あたりまえの「労使間ルール」によって問題解決をはかるよう努めるのが労使双方の責務であると認識しており、我々はこの間、たとえ組合員にとって厳しい提案であっても真摯な姿勢で交渉に臨み、合意を得るべく交渉に臨んできた。

 繰り返し不誠実な対応に終始する姿勢を改めない限り交渉など応じられるものではなく、新たな提案を行うのであれば、まずはこの間の市側対応について、市側自らがどのように認識しているのかを明らかにしたうえで、労働組合と今後の交渉を進めるにあたっての基本認識を示すべきだ。

市側 この間の皆さんとの交渉において、合意を得るべく精力的に協議してきたものの、結果的に合意に至らず実施してきたことについては、誠に残念に思っている。

 本市としては、「大阪市労使関係に関する条例」に基づき、今後とも労使合意に向け、誠意を持って交渉してまいりたいのでよろしくお願いする。

組合 合意なく実施したことについて、残念との表明があったが、議会日程ありきの交渉スタンスを繰り返してきたこの間の市側対応を見る限り、合意を得ようと努力してきたとは思えない。特に最近1年間の交渉を振り返ると、はなから合意できないような乱暴な提案を行い、自らが主導権を握りつつ予め用意していた着地点から一歩も譲歩しない姿勢に終始していると言わざるを得ず、労使対等の立場で問題解決に臨んでいるとは微塵も感じられない。

 先ほどの回答では納得できない。再度、市側認識を明らかにするよう求める。

市側 繰り返し申しあげて恐縮であるが、私どもとしては、合意を得るべく精力的に協議してきたところである。

 今後とも、主体的・精力的に協議し、労使合意に向け努力してまいりたいのでよろしくお願いする。

組合 繰り返し指摘するが、労働組合を敵視し、不当労働行為を繰り返していることすら認めようとしないこの間の市側対応は、他に例を見ない事態である。不健全な労使関係を改めない姿勢を繰り返している限り、まともな労使交渉はできないことを改めて申し上げておく。

 室長から、主体的・精力的に協議する、労使合意に向け努力すると表明があった。不十分ながらも、労使で主体的に問題解決をはかる市側姿勢が表明されたとして確認しておく。

 その上で、現時点で指摘すべき主な事項について書記長から申し上げる。

 主なものに焦点を当てて指摘する。

 まず、勤務条件制度の見直しについて、大阪府の制度を参考に特別休暇や職免を改正・廃止とされている点に関し、現行制度が長年の交渉・協議に基づき制度確立してきたものであり、その都度の情勢変化にも対応しつつ見直しを重ねてきており、他都市に比して均衡を失しているような実態にないと認識している。単純に大阪府に合せることが目的としか思えず、子育て支援策の充実や、母性保護の観点からの運用実績など、この間の協議経過を一切捨象したもので、決して納得できるものではない。

 特に、病気休暇・病気休職制度に関し、公務能率の向上や適切な健康管理、制度の悪用防止などの理由で服務規律確保の観点から厳格化をはかるとしているが、病気休暇の当初3日間無給化は、病気・ケガ等によりやむを得ず長期に亘る療養のため病気休暇を取得しなければならない者にとって、たとえ3日間であっても、治療による医療費負担も含め、生活に影響を及ぼすことが容易に想像できる。当然に、制度の悪用は認め難いが、本来の種子に反した制度となりかねない。制度の悪用防止は、現場管理職による日常的な勤怠管理の徹底など、他の手段による取り組みを指向すべきで、一様に、全ての病気休暇者に過度の負担を強いることは認められない。

 また、難病特例及び結核特例の廃止は、当該疾病と診断された者にとって極めて重大な問題であり、とりわけ必要だからと、この間認めてきた理由に変化が生じたとは思えず、何故廃止するのか、廃止提案をおこなう根拠及び理由は提案文を見ても全く理解できない。加えて、病気休職時の給与支払いに関しても踏み込んだ提案がなされているが、今後の交渉を通じて提案するに至った十分な説明を求めると同時に、国や他都市状況、共済組合への影響など詳細な分析・解明が必要である。とりわけ、全国の共済組合加入者のみならず他の自治体にも影響を及ぼしかねない内容であることから、慎重に取り扱うべき課題であることを指摘しておく。さらに、共済組合理事会において事前にこのような提案を行うことの説明もないまま、このような提案をすること自体、手続き上も問題だ。いずれにせよ、賃金が支払わなければ、共済組合法に基づき傷病手当金が支払われるしくみを活用すること自体、その対処方法に疑問を感じざるを得ない。

 総じて、病気休暇及び病気休職制度の根幹にかかわる内容を多く含んであり、市側の一方的な思いだけでは合意などあり得ないことを表明しておく。

 次に退職手当制度の改正について、退職手当見直しは、既に国において法改正がされ総務省から国の改正に準じた取り扱いを行うよう指導されていることから、各自治体で国の改正に合わせて1月から改正されたり、現在改正に向けて労使交渉が行われている自治体があることは承知している。

 しかし、本日の提案では、現行の5%独自カットを継続することが前提になっており、国に準じると表明しながら、カットを継続することにより、ただでさえ大幅な水準見直し提案から、さらに引き下げを行おうとする市側提案は到底受け入れ難い。

 昨年2月に実施した給料月額及び退職手当にかかる減額措置の交渉において、大阪市の財政状況の厳しさから、大幅な給与カットを市労連として苦渋の判断を行ってきたが、その際、退職手当の減額措置の実施期間は「2012年4月から当分の間」として提案され、その時の交渉でも「総務省から示される公務員の退職制度の動向を見極める必要があるので具体的な期日を明記していない」との説明があった。言い換えれば、国の制度見直しが明らかになればはっきりさせる、つまり、終了時期を明確化することとあわせて、減額措置の取り扱いも含めて交渉することを約束していたはずだ。

 現行の独自カットは、財政状況の厳しさから職員に協力を求めてきたことと同時に、とりわけ退職手当に関しては、人事院による民間実態調査結果が公表される直前の交渉であり、10年ぶりに水準見直しが実施されることもほぼ明らかになっていた状況であった。昨年の交渉で期限を定めなかったことに関する当時の協議経過からしても、国の制度見直しが行われても継続し続けることなど想定しておらず、現行の大阪市の独自カット率5%を大幅に上回る水準見直しを行う必要が生じた現時点においては、当然に、独自カットは終了させた上で制度改正の協議を行うべきだ。独自カットを継続する提案を行う市側姿勢は極めて不誠実であり、本当に真摯に交渉を行おうとしているのか市側姿勢を疑わざるを得ない。

 退職手当に関しては、支給率や経過措置など他にも指摘したい点もあるが、先ずは、交渉に臨むに際しての基本的な市側姿勢に対し指摘し、考え方を示すよう求める。

 何点かに絞って書記長から指摘したが、ただいまの点について市側の考えを質したい。

市側 休暇等の勤務条件制度については、国の制度を基本としながら、労使で協議のうえ改正等を実施し、制度として運用してきたものと認識している。繰り返しになるが、市民の信頼を高め、市民のための組織に変えていくため、民間並みを基本とする人事制度の構築に向けて抜本的な見直しを図っていくという趣旨により、今回の見直しを実施していきたいと考えているので、よろしくお願いしたい。

 病気休暇制度の悪用・濫用が疑われるケース等に対する職員の勤怠管理については、管理者の責務であると認識しており、今後も、指導等を徹底していく。その一方で、服務規律の確保を徹底するにあたって、制度を改正することにより、制度を悪用・濫用する余地をなくすということも必要であると考えているところであり、今回提案している見直しを実施してまいりたい。今回、病気休暇、病気休職制度の厳格化を図るにあたっては、民間や国などの状況も鑑みて、実施することとしており、これらの点から、いずれも廃止したいと考えている。

 なお、病気休職における共済の傷病手当金の先行については、受益と負担の明確化の観点も踏まえ、見直しを図ってまいりたいと考えているところである。

 いずれにしても、今後十分に協議させていただきたいと考えているので、よろしくお願いしたい。

 退職手当の関係にかかる5%特例カットは、昨年の交渉において、今後10年間は毎年度500億円にのぼる通常収支不足が見込まれるという、本市の危機的な財政事情にご理解をいただき、ご協力をいただいているところである。「当分の間」とした期間については、「退職手当制度を変更するようなことが生じた場合は、協議させていただく」と説明している。

 今般の制度改正はそのタイミングと認識しているが、本市の財政事情がいまだ好転していない現下の状況においては、5%特例カットは引き続きお願いせざるを得ないと考えている。

 書記長からの質問に対し、各主管課長から答えさせていただいた。

 今回提案している内容が、組合員の皆様への影響が大きいことは十分認識しており、そのためにも、皆様との合意に向け、小委員会交渉で誠意を持って協議してまいりたいので、よろしくお願いする。

組合 市側から、指摘した事項に関し、現時点の考えが明らかにされたが、率直に申し上げて、再考を求める課題も多いと認識している。特別休暇や職免、病気休暇・病気休職、そして退職手当と、多岐にわたる課題について提案がなされており、課題ごとの交渉に応じることとするが、労使合意できるかどうかは、まさに市側姿勢に委ねられており、最後まで誠意を持って問題解決に向け対応するよう求めておきたい。

 加えて、市労連として、この間労使合意なく実施されている内容は、一刻も早く是正すべきとの立場であり、そのための交渉・協議の継続を引き続き求めていくことも申し上げておく。

■雇用と年金の接続に関する申し入れ

 先ほどの市側提案とも若干関連するが、定年退職後の生活設計にかかわって、地方公務員における公的年金支給開始年齢の段階的引き上げに伴い、年金が支給されず無収入となる期間への対応が喫緊の課題となっている。昨年秋の臨時国会において所要の法案提出が行われなかったものの、基本的な方向性は変わらないと認識しており、大阪市としても速やかに制度設計を行う必要があることから、現時点において市労連としての基本的な立場について取り纏めたので、只今から申し入れを行う。

 なお、申し入れについては書記長から申し上げる。

2013年1月17日

大阪市長 橋下 徹 様

大阪市労働組合連合会
執行委員長 上谷 高正

雇用と年金の接続に関する申し入れ

 2013年以降、公的年金の報酬比例部分の支給開始年齢引き上げに伴い、現行定年制度のままでは、定年後公的年金が支給されず無収入となる期間が生じることから、雇用と年金の接続が官民共通の課題となっている。

 市労連としては、この間、雇用と年金の接続を図るため、希望する職員全員に定年退職後の雇用確保と大阪市の業務実態を十分ふまえた高齢者雇用制度を確立するよう求めてきた。加えて、雇用と年金の確実な接続のためには、再任用の義務化では多くの課題に対応が困難との考えから、段階的定年延長が望ましいとの立場である。

 一方、国においては、昨年3月23日、再任用の義務化という「国家公務員の雇用と年金の接続に関する基本方針について」が示され、さらに、2012年の人事委員会勧告において、「地方公務員の定年については、国家公務員の定年を基準に定めることから、再任用制度の活用によることが適当」とされたところである。

 市労連は、安心して働き続けることができる雇用環境の整備にむけた取り組みが喫緊の課題でもあることから、段階的定年延長実現までの間は、再任用制度の義務化による運用も視野に入れた制度設計が必要と認識するところであり、ついては、雇用と年金の接続に関しての制度を確立するにあたり下記の事項を十分踏まえるよう申し入れる。

1. 2013年度退職者に大きく影響をおよぼすことから、可及的すみやかに制度設計を行い、必要な措置を講ずること。また、制度設計にあたり市労連と十分な交渉・協議のもとで進めること。

2. 雇用と年金の接続にかかる再任用は年金支給年齢の引き上げのスケジュールと連動したものとすること。また、高齢期の雇用確保の趣旨に則し、65歳までの間、雇用と年金の連携の観点から希望者全員の雇用を確保するとともに、本人希望にかなう制度を確立すること。

3. 条例改正にあたっては、労使合意を前提とし、とりわけ勤務・労働条件に関わる事項については、市労連と十分な交渉・協議を行うこと。また、実施までの間、職員への十分な周知期間を確保すること。

以 上

市側 ただ今、市労連委員長より「雇用と年金の接続に関する申し入れ」を受けたところであるが、本日のところは、現時点における状況について説明させていただく。

 平成25年度以降、公的年金の報酬比例部分の支給開始年齢が引き上げられることに伴い、現行の60歳定年制度のままでは、定年退職後公的年金が支給されず無収入となる期間が生じ得ることから、雇用と年金の接続が官民共通の課題となっている。

 国家公務員においては、希望者全員をフルタイム再任用職員として継続雇用することを義務付ける方針が決定されている一方、地方公務員においては昨年9月に『地方公務員の雇用と年金の接続に関する制度概要(案)』が総務省から提示され、「定年退職する職員が再任用を希望する場合、任命権者は当該職員を再任用職員として採用すること」とされている。

 国・地方の大きな相違点として、国家公務員ではフルタイム再任用での継続雇用を義務付けているのに対し、地方公務員ではフルタイム勤務か短時間勤務であるかについては、任命権者が選択することとされている点がある。

 そうした内容を踏まえた地方公務員法改正法案は、昨年10月召集の第181回臨時国会に提出される見込みでありましたが、衆議院解散により提出されず、今後の改正法案提出時期や制度内容については未定と聞いているところである。

 今後、国の制度設計の内容や他都市の動向を注視しながら、人員マネジメント全体の中で、本市の実情に応じた制度設計を行ってまいりますが、具体的な勤務労働条件に関する事項に関しては、労使交渉が必要であると認識している。

 その際には改めてご提案しますので、よろしくお願いする。

以 上

 

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